日本初の婦人科サロン・ワンドマユでは、子宮筋腫に良い食べ物、悪い食べ物などの質問をたくさんいただきます。
よくいただく質問の一つは、「牛乳って子宮筋腫に良くないんですか?」「牛乳飲んでたら、子宮筋腫を大きくするって聞いたんですけど」「ヨーグルトやチーズは食べてもいいですか?」と、牛乳や乳製品についての質問。
結論を言うと、良くないです。…と希望も何もない答えを言ってしまいましたが、本当のことを知っていないと子宮筋腫は大きくなる一方なので、優しさと捉えてください 笑
目次
子宮筋腫のエサ!牛乳や乳製品(チーズ、ヨーグルト)の真実
牛乳には子宮筋腫を育てる力がある
牛乳は2つの子宮筋腫を育てる特徴を持っています。
1つ目は、カゼイン。牛乳に含まれるたんぱく質をカゼインというのですが、それは人間がもっている消化酵素では消化されにくい成分です。頻繁にカゼインをとっていると、体内に未消化物がたまり、腸に炎症が起こり、鼻炎や副鼻腔炎などアレルギーを引き起こしたり、中耳炎、頭痛、慢性関節リウマチ、全身の炎症を招くことがあります。
腸に炎症が起こると、吸収もしっかりできなくなり、腸内がどんどん汚れていきます。この汚れこそ、子宮筋腫の原因です。
またカゼインは、栄養の吸収を阻害します。多くのビタミン、ミネラルの吸収を妨げ、特に重要なのが鉄の吸収を妨げます。子宮筋腫で悩んでいる女性は貧血でも困っているという方が多いのですが、乳製品をたくさん摂ってはいませんか?
コーヒーにミルクを入れたり、ラテで飲んだりするのも危険ですよ。知らずに過剰摂取している可能性は大いにあります。
2つ目は、「女性ホルモンを過剰にする。牛乳を出せる牛を乳牛と言うのですが、乳牛は”家畜化された牛のうち、特に乳の出る量が多くなるように品種改良された牛”のこと。日本ではホルスタインがよく知られている。 “乳を出す種類の牛”が存在するわけではなく、乳牛が乳を出すのは、ほかの哺乳類同様出産後である。よって牛乳生産のために、計画的な人工授精と出産が人為的に繰り返される。」(by Wikipedia)
恐ろしくないですか?自然な牛ではないんです。人工的に産まれた牛から取れる乳って健康に良いのでしょうか?確実に良くないでしょうね。
ちなみに、人工授精は生後14〜16ヶ月で行われ、9ヶ月後に分娩。乳牛は運動不足のため自力での出産が難しく人の手がいるそうです…。これだけ聞いても残酷です。
さて、話を戻して、乳は女性ホルモンを過剰にすると言うことですが、乳を出せるように、大量生産できるように、早く成長させないといけないので、成長ホルモンが使われ(現在は規制のない海外のみ)、それが女性ホルモンに似た働きをするため、エストロゲン過剰状態になると言われています。
それだけでなく、もともと牛乳には女性ホルモンが含まれるので、ヨーグルトやチーズなど、どんな形に加工されたとしても、摂取すれば女性ホルモンも入ってきます。
牛乳を飲むようになったのは1930年ごろからなのですが、この頃から、欧米で前立腺がん、乳がん、卵巣がん、子宮体部がんなどのホルモン依存性の悪性腫瘍が著しく増えているのです。牛乳がホルモンバランスを崩すということは明らかです。
子宮筋腫に限らず、子宮内膜症や子宮腺筋症、卵巣嚢腫など婦人科系の不調は、エストロゲンの影響で進行すると言われています。エストロゲンは、脂質から体内で作られるため、牛乳などの乳製品以外にも、動物性食品を控えるというのは、日頃からやっておいたほうがいいです。
また生理痛の痛みのもとはプロスタグランジンという物質で、原因となる食物は、オメガ6系のサラダオイル、バター、肉の脂、牛乳や生クリームなど。それらをやめるだけでも、痛みが緩和される方もいるくらいです。毎月生理痛で辛い思いをされているなら、やってみるといいですね。
ちなみに、子宮筋腫や生理痛によい油は、オメガ3系で、主に魚介類の脂です。イワシ、サンマ、サバの缶詰などで摂取できます。また、最近流行っているアマニ油やえごま油、グリーンナッツオイルなどです。
これらは血液をサラサラにする働きもあるため、血液の循環が滞ることで起こる子宮筋腫にはとても有効ですし、それが生理痛の緩和にもつながっていきます。
あと補足ですが、牛乳はカルシウムが豊富に含まれてはいるのですが、吸収されにくい形なので、腸の中で窒素の残留物が増え、血液が酸性に傾きます。それを弱アルカリ性に戻すため、体は血液中のカルシウムを増やそうとします。
そのために、骨からカルシウムがとかし出されます。カルシウムをとっているはずが、自分の骨のカルシウムをとかし出しているという皮肉な自体になっています。実際に、牛乳の摂取が増えるにつれ、骨粗しょう症の発症率も増えています。
子宮筋腫に良くないというよりまず牛乳を飲むという常識を疑え
牛乳を飲むこと、使うことが当たり前の世の中ですが、それを疑いませんか?牛乳で子供が大きく成長するっていうことを冷静に考えておかしいってことに気付いてみませんか?
人間が母親の母乳で育つように、牛乳は、牛の赤ちゃんを成長させるための”母乳”です。それを人間が飲んでいるんです。人間の母乳を他の動物に与えて育てているようなものです。おかしいですよね。
牛乳は丈夫な体を作るという宣伝に惑わされるな
牛乳は体によい、必要な栄養がとれる、カルシウムたっぷりなど言われますが、残念ながら間違った刷り込みです。
そのきっかけは、ベストセラーとなったアメリカの小児科医、ベンジャミン・スポック博士の育児書。その内容に、子供には積極的に牛乳を飲ませると書かれており、それが世界中に浸透しました。
この本により、牛乳は素晴らしいものとして刷り込まれたのですが、この本の改訂版で6版までとるべきとしていた牛乳が、7版では「とるべきではない」と変えられていたのです。しかし、改訂版7版は日本では出版されず、未だ牛乳は良いものとして定着してしまっています。
そろそろ牛乳が体に良くないということを知る人も増えてきてはいますが、まだまだコマーシャル等メディアの宣伝に騙されがち。朝の牛乳は健康にいいとか、子供の成長に必要、完全栄養食など言われっぱなしですが、そりゃ、健康に良くないと言ってしまえば牛乳が売れなくなりますもんね。
子宮筋腫を小さくするため牛乳の代替品を活用しよう!
オーツミルクや豆乳、アーモンドミルクなど
最近では、ビーガンやサステナブル、エシカルなどの理由から、牛乳の代わりとなるミルクが増えてきました。
以前は、豆乳くらいしかありませんでしたが、現在では、オーツミルクやアーモンドミルク、マカダミアナッツミルク、ピスタチオミルク…。本当にたくさんの種類が出ています。
「牛乳じゃなければ、毎日飲んでも大丈夫ね!」と思いがちですが…、ここにもまた落とし穴があります。
子宮筋腫に牛乳がよくないと知っている方は、豆乳を選びがちで、多くの方が、「1日200mlの豆乳を飲んでます」と言われるのですが、これは豆乳の質により安全かそうでないかが分かれます。
市販の豆乳の場合、ほとんどが大豆の栄養を丸ごと摂れない状態のため、体には良くありません。また、遺伝子組み換え問題もあります。表示には書いていなくても混ざっていることがほとんどです。安価に買える理由を考えればわかりますよね。
オーツミルクやアーモンドミルクなどは、牛乳ではないので、その部分の害は避けることはできますが、それ以外の部分を見ていく必要があります。
それが、添加物と油。
オーツミルクの原材料を見ると、商品によって異なりますが、オーツ麦濃縮物、食物繊維、植物油、食塩/炭酸カルシウム、pH調整剤、増粘剤(ジェランガム)、ビタミンB2、ビタミンD2など。
アーモンドミルクは、アーモンドペースト(国内製造)、食物繊維(イヌリン)、食塩、アーモンドオイル加工品/セルロース、pH調整剤、クエン酸Ca、乳化剤、香料、ビタミンE、(一部にアーモンドを含む)。
牛乳の代替品として、あたかもヘルシーっぽく売り出されていますが、果たしてヘルシーなのか…。疑問ですよね。
子宮筋腫のために牛乳を我慢して、わざわざ代替品のミルクを使おうと思っているのなら、よく考えて、摂取する必要がありますね。
牛乳以外に考えられる子宮筋腫の原因をなくす
牛乳ばかりが子宮筋腫に悪いように感じますが、そういう訳ではありません。いろんな要素が組み合わさって子宮筋腫になっているので、牛乳だけやめたところで子宮筋腫が小さくなるということはないのです。
例えば、子宮筋腫が大きくなるような生活習慣はしていませんか?
食事はどうですか?毎日の食事で体が作られるので、食事の内容が良くないのなら、牛乳だけ悪い訳ではないですよね。
牛乳は飲まないけど、ブラックコーヒーを1日5杯以上飲むとか、豆乳にしているけど、おやつにケーキやパンなど小麦製品をよく食べるとか…。
現代の生活は、気を抜くと子宮筋腫を大きくさせる要因ばかりです。
特に、あなたが”やりすぎている”コトが、一番の子宮筋腫の引き金になっている可能性があります。何か思い当たるコトがないか考えてみてくださいね。