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  1. グルテンフリー・オーガニック

オーガニック食品の歴史

野菜を買うときの選択肢として「オーガニック食品」という選択肢が当たり前に提示されるようになった現在ですが、この「オーガニック食品」の歴史はどこから始まっているのでしょうか。

今回は、オーガニック食品の歴史についてみていきます。

究極のエコ?! かつては有機栽培が当たり前だった

意外に思われるかも知れませんが、オーガニック食品の歴史は非常に古いものです。

むしろ、「農薬を使って作る野菜」は技術の進歩とともに生まれたものであって、かつては農薬を使わないで野菜を育てるのが当たり前でした。

よく言われることですが、江戸時代は野菜を育てるための方法として、人間の糞尿を取り扱っていました。この糞尿を買い取るための業者も存在しましたし、その糞尿を売ることで少なくない利益を得ていた人もいたのです。

こうして売られた糞尿は、農業をする人たちの元に届けられ、堆肥として利用されていたのです。

町民文化が花開いた江戸時代は、「野菜を食べる→糞尿を出す→それを引き取る→糞尿を売る→それを使って野菜を育てる→その野菜を食べる……」というようなサイクルが成り立っていました。このため、令和の現代においてもしばしば、「江戸時代は究極のエコ文化であった」とされています。

ただ、この方法は非常に有効ではあったものの、「より効率よく、よりきれいな野菜の栽培」を考えたときには、少し難がある方法であるのは事実です。科学技術の進歩とともに農薬が生まれ、その農薬によって効率よくきれいな野菜の栽培が始まったのは、ある意味では当然のことだといえるでしょう。

インドの土壌とオーガニック食品

このような「農薬を使った野菜」のすべてを否定するのは、誤りです。世界中のすべての人がオーガニック食品のみしか食べないということになれば、すべての人にオーガニック食品がいきわたるかどうか疑問ですし、農薬によって農家の負担が軽減されたのも事実です。

ただ、「農薬をたくさん使って野菜を育てる」というやり方をしていた1900年代初頭のイギリスでは、農薬の使用によって土壌がやせほそってしまったという問題が起こりました。

そのときに、イギリスの植民地であったインドに赴任した農業技師アルバート・ハワードは、この植民地の土が非常に豊かであることに気づかされます。その理由は、この土地がまさに「有機物を使った農業」をしていたことによるものでした。

アルバート・ハワードはやがて、有機物を使った農業の書として「アグリカルチャーテスタメント」を著わします。私たちが使っている「オーガニック」という言葉は、この書物に出てきます。

その後、アルバート・ハワードはイギリスの農業を見直すための組織を設立し、この組織は現在でも引き継がれています。

イギリスから生まれたこの文化はやがて、「オーガニック食品」「オーガニック」という言葉とともに、世界中に広がっていきます。

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