「グルテンフリー」と「糖質制限」は、非常に性質が似ているものです。
ただ、この2つは実は大きな違いがあります。
それについてみていきましょう。
グルテンフリーでは、糖質量は制限しない
グルテンフリーとは、「小麦粉製品に含まれるグルテンを摂取しない」という考え方(やライフスタイル、製品)です。
対して糖質制限とは、摂取する糖質量自体を制限する方法をいいます。
グルテンフリーと糖質制限のもっとも大きな違いは、「グルテンフリーの場合は、糖質量そのものは制限しない」という点です。
糖質制限の場合、糖質を多く含む米や芋類などの摂取を制限します。しかしグルテンフリーの場合は、米や芋類の摂取には制限がありません。制限するのはあくまで「小麦製品」であるため、米や芋類の摂取はタブーにはならないのです。
これをもっともよく表すものとして、「グルテンフリーの食品」が挙げられます。
「麺類」を取り上げていくと分かりやすいでしょう。グルテンフリーをターゲットとして作られた麺類は、その多くが米粉を使用しています。そのため、糖質量自体はそれほど低くない場合も多いといえます。
対して糖質制限の場合、糖質を多く含む米粉の摂取が制限されます。そのため麺類も、こんにゃくなどを原材料としたものが基本となります。
グルテンフリーと糖質制限の生活は、一部で共通点もある
ただ、糖質制限の生活をしていこうとすると、必然的に小麦粉の摂取量も少なくなっていきます。このため、「糖質制限の生活をしていたら、結果的に、グルテンフリーのライフスタイルに近いものになっていた」ということはありえます。
またグルテンフリーの生活を選んだ場合、ケーキなどの甘いお菓子が食べにくくなります。そのため、結果として摂取する糖質量が少なくなる可能性はあります。
なお糖質制限もグルテンフリーもしばしば「ダイエットの方法」としてピックアップされますが、糖質やグルテンを多く含むものは総じてカロリーが高い傾向にあります。このため、「糖質制限・グルテンフリーの生活をしていたら、いつの間にかやせていた」となる人もいるかと思われます。
グルテンや糖質は、それ自体が「絶対悪」には成り得ないものです。ただ言葉の使い分けや、摂取r量のコントロールはしていった方がよいでしょう。
※すでに医師から食事指導をされている人は、それに従ってください。