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ダイバーシティはだれのため? ダイバーシティはだれのもの?

「ダイバーシティ」は「多様性」という意味を持ちます。また多くの場合、それに付随するかたちで、「人の多様性を認め、受け入れ、それぞれが活躍しやすい世界を目指すこと」ととらえられます。

ではこの「ダイバーシティ」は、いったいだれのためにあるのでしょうか?

ダイバーシティが抱える問題

「ダイバーシティの推進を」とされたとき、多くの人は「現在『弱い』立場の人」をフォローするためのものだ」というイメージを抱くでしょう。

たとえば女性であったり、外国人であったり、育児中の人であったり、障がいを抱えた人であったり……といった、「働きにくい」人たちのためのものだという印象を抱くことが多いかと思われます。そしてこのような状況を是正するために、「女性管理職〇パーセント以上」としたり、「産休や育休を手厚く」としたり、「体調に合わせて帰ることのできる制度」を設けたり……といった試みがされています。

しかしこのなかで、犠牲になる人も出てきます。

企業は当然のことながら利益を上げなければならないため、フォローを必要とする人たちに対して手厚い制度を敷けば敷くほど、「弱い」立場ではない人の方にしわよせが行きがちになってしまうのです。

たとえば、「独身だという理由だけで、残業を押し付けられる」「育休で2年間も有給で休んでいた人がいたが、人員補充はなく、残った人間だけががんばることになった。しかも給料は上がらない」などのような問題が起きがちだったのです。

ダイバーシティはだれのものか? 社会が動く意味とは

このようなことに、「強い」立場の人が疑問を抱くのは当然のことです。「休む人よりも多くの仕事を抱えているのに、なぜ自分たちの給料は上がらないのか。逆差別ではないのか」と思う向きもあるでしょう。

ただそれでも、ダイバーシティを目指す有職者のなかからは、「今が、多くの人々にとって『理想的な姿』でないのであれば、多少無理をしてでも対策を講じるべきである。自然に任せていては、『理想的な姿』に変わるまでには時間がかかりすぎるのだから」とする意見が挙がっています。

ダイバーシティが推進され、広がっていくことは、現在「強い」立場にある人にとってもメリットがあります。

人の生活は、人生のなかでたやすく変わります。結婚や妊娠を経験する人もいるでしょうし、事故などで障がいを抱えることになる人もいるかもしれません。また自分自身がこのような経験をしなくても、自分の周りの大切な人がこのような変化を味わうこともあるでしょう。ダイバーシティが浸透した世界であれば、このような変化が起きたときにフォローしてくれます。

また、多くの人にとって働きやすい世界を作ることは、企業側にとっても大きなメリットがあります。

有能な人材を獲得しやすくなったり、有能な人材の流出を防ぐことができるようになるからです。また社会的な貢献をしている会社であると評価されることで、顧客側から良い印象を抱かれるようになり、投資なども受けやすくなります。

ダイバーシティとは、「すべての人のためにあるべきもの」だといえるでしょう。

https://www.rosei.jp/readers/article/57662

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