一定期間(半日~1週間程度。初めての人は半日~2日程度まで)の間固形物を取らないで過ごす「ファスティング」は、短期的なダイエットを目指したいときや、胃腸を休めたいときにおすすめの手段です。
ファスティングというと、「断食期間そのもの」に注目が集まりがちです。
しかし断食期間そのものと同じくらいに大切なものとして、「準備食と回復食」があります。
今回はこの2つについて取り上げていきます。
準備食とは、断食期間になる前の食事のことをいう
「準備食」とは、断食期間に入る前の食事を意味する言葉です。
通常の食事をしている状況でいきなり断食期間に入ってしまうと、ひどい空腹感に悩まされることが多いといえます。そのため、事前に準備食期間を設けることで、体と心を「空腹の状態」に慣らしておくのです。この準備食期間を設けることによって、断食期間の辛さを抑えることができます。
断食期間を2日間とするのであれば、準備食もまた2日間とするのがおすすめです。
この期間は、極力動物性食品(肉や魚)を避け、刺激の強い飲み物を摂取しないように心がけましょう。
また、小麦粉を使った食べ物や、砂糖を多く入れたお菓子類も避けるようにします。
回復食とは、断食期間が終わった後の食事をいう
準備食と対になるのが、「回復食」です。これは断食期間が終わった後に食べる食事を意味する言葉です。
準備食と同じように、「断食が1日だったなら、回復食も1日」と考えておくとよいでしょう。
「ファスティングが終わったから!」と、いきなり大量の食事をとってしまうと、おなかがびっくりしてしまいます。下痢などの腹痛トラブルに見舞われやすくなりますから、おなかに優しい回復食で少しずつ「いつもの食生活」に戻っていくようにするのです。
回復食に向いている料理は、消化のよいものです。おかゆやリゾットがその代表例となりますが、白身魚なども2日目以降ならばとっても構いません。また、野菜や果物も食べやすく、回復食に向いています。発酵食品も回復食に適しているといわれていますから、調味料としてみそなどを積極的に使っていってもよいでしょう。
「準備食」「回復食」は、ファスティングを成功させるキーになるものであると同時に、私たちの体を守り、おなかに負担をかけないためのものでもあります。しっかりルールを守って摂取していきたいものですね。