まだまだ新しい言葉で聞いたことがない方も多いかもしれない、フェムテック。
フェム=フィーメール(female)、テック=テクノロジー
これらを掛け合わせた造語です。
こんな言葉が出てくるということは、何か大事なことなのかもしれませんね。
フェムテックの歴史
現代までの長い間、多くの社会集団では男性中心の社会制度でした。
医学の分野でも、研究対象は男性のみで女性は医学的研究の対象ではありませんでした。
この要因のため、女性特有の生理や妊娠への理解や医学的解明が全く進んでおらず、女性の健康問題は個人の問題として扱われていました。
フェムテックへの関心の高まり 要因
フェムテックへの関心が高まった主な要因は次の5つです。
1. 女性の社会的地位の向上
2. 女性の社会進出
3. テクノロジーの発展
4. 女性の健康問題による多額の経済損失
5. SDGsへの関心の高まり
1. 女性の社会的地位の向上
先述したように男性中心社会の中で女性は、男性と対等な関係ではありませんでした。
現代では、女性の解放運動や自由権運動、またフェミニズムやL G B T Qの運動によるジェンダー平等の活動が活発化しています。
それに伴い、女性の健康問題への認識が高まりフェムテックの需要が急成長しています。
2. 女性の社会進出
働き方改革の柱の一つに「女性活躍促進」があり、女性の社会進出はさらに進み労働人口も増加しています。
今でも労働時間の超過や過労死が社会問題になっていますが、女性にとってもライフワークバランス(仕事と生活の調和)も重要になります。
過度な労働時間や負担の大きい仕事内容、少ない睡眠時間などライフワークバランスの乱れが、生理不順や月経痛などの月経の症状に影響を与えているのです。
女性の健康を保つ働き方の必要性が見えてきます。
3. テクノロジーの発展
以前は男性のみが医学的研究の対象でしたが、女性の地位向上、テクノロジーの発展に伴い、女性の健康についての研究が進みました。
それにより、女性特有の健康問題の解明がされ、社会への理解も深まりました。
またテクノロジーの発展に伴い、吸水ショーツや不妊治療などフェムテックの商品やサービスが開発されています。
4. 女性の健康問題による多額の経済損失
6828億円 これは、生理痛やPMSなどの月経に関連する経済損失の金額です。
不妊治療と仕事の両立に悩む女性は83%にも及びます。
さらに、17%の女性は更年期障害を理由に退職をしています。
“私には関係ない問題“ではありません。
女性の社会進出が進むとともに、社会全体にとって無視できない課題になります。
そして女性の健康問題だけでなく性の多様性を理解しお互いに協力することで、もっと生きやすい社会になるのではないでしょうか。