「オーガニック」、この言葉を一度も聞いたことがない……という人は、ほとんどいないことでしょう。
それくらいによく知られた言葉であるオーガニックですが、同時にこれは、きちんと説明することが難しい言葉でもあります。
ここではこの「オーガニック」という単語を取り上げ、その概要について解説していきます。
オーガニックとは、化学肥料を極力使わないで育てられた農産物をいう
オーガニックとは、化学肥料を極力使わないで育てられた農作物を指す言葉です。
日本においては、「オーガニック」「有機農作物」と名乗るためには、特定の条件をクリアしなければならないとされています。
農林水産省の「有機農産物規格」が定める特定の
・農地
・栽培場と採取場
・使える農薬
などの条件を満たさなければ、「オーガニック」と名乗ることはできないのです。
ただ、「オーガニック」という言葉自体は、日本に限らず、世界各地でみられます。その場合は、当然細かい制約は異なってきます。ただそれでも、「農薬などを極力排して作られる農作物である」という共通点はあります。
なお、「オーガニック」と言うと、多くの人は「私たちの口に入る食べ物」を想像します。
しかし実際には、「食べ物」以外でも「オーガニック」と呼ばれるものもあります。たとえば衣服の原材料にもなるコットンなどがその代表例です。オーガニックの手法によって育てられたコットンは、特に「オーガニックコットン」と呼ばれ、多くの人に愛されています。
出典:農林水産省「有機農作物の日本農林規格(最終改正 平成29年3月27日)」
オーガニックの需要について
日本は農作物に対する厳しい規制・規約を敷いています。そのため、たとえオーガニックではない農作物であっても、「食べたら健康を害するもの」「体に良くないもの」と断言することはできません。
ただ、研究論文のなかで「オーガニック食品を摂取している人は、がんの罹患リスクが少ない」とされていたり、「オーガニックとSDGsはつながっている」とされていたりすることもあり、「オーガニックは、そうではないものに比べて、体や地球に優しいのではないか」と考えられています(このあたりは、また別の記事でも取り上げます)。
このような考えを持つ人は決して少なくありません。それを象徴するかのように、オーガニック食品は世代を問わずに広く摂取されています。意外に思われるかもしれませんが、オーガニック食品をもっとも多く買っている人は、なんと60代の男性層なのだとか!
これからも、オーガニック食品の需要はますます高くなっていくと思われます。また、オーガニック農産物を使った衣類などの選択肢も、これから先増えていくことが予想されます。
SDGsの観点からも注目したいこの「オーガニック」の製品と考え方を、私たちはとても大切にしています。あなたも、人と地球に優しいこの選択肢に目を向けてみませんか?