ビーガンとベジタリアンは、厳密には異なるものです。
ただこの2つは、しばしば混同されがちです。また私たちも、「ゆるやかな菜食主義」という意味で「ビーガン」という言葉を使っています。
ただここでは、一つの「お勉強」として、ビーガンとベジタリアンの違い、そしてベジタリアンの種類について解説していきます。
実は「ビーガン」は「ベジタリアン」のうちの一種
「ベジタリアン」とは、「菜食主義」「動物性の食べ物を避けて、野菜を中心として摂取していく人、またその概念」を指す言葉です。
この「ベジタリアン」はしばしば「ビーガン」と混同されますが、ビーガンは実はベジタリアンのうちの一種です。
ベジタリアンには複数の種類があるのですが、そのなかの一つとして「ビーガン」があると考えてください。
厳密には、ビーガンとは「完全菜食主義者」を指す言葉です。ビーガンとしての性格を厳守する人は、魚や肉は当然のこととして、動物由来の卵やはちみつ、また牛乳さえも摂取しません。
基本的には野菜のみで食卓を構成し、それで生活する人をいいます。
ベジタリアンの種類
上で「ビーガンはベジタリアンの一種」としましたが、ここからはそれ以外の種類について見ていきましょう。
1.フルータリアン
ビーガンよりもさらに厳しい食生活の制限を設けている人たちのことを言います。彼らは、「野菜であっても命を持っている」と考えます。そのため、フルータリアンの場合は、りんごや木の実などの「身の部分」「植物を含めて、生物の生命を奪わない食べ物」のみを摂取していきます。
2.オリエンタル・ベジタリアン
ビーガンよりも少し厳しい制限を課している人たちをいいます。基本の生活はビーガンと同じですが、臭いのあるニラやネギ、ニンニクなどを食しません。
3.オボ・ベジタリアン/ラクト・ベジタリアン
オボ・ベジタリアンの場合は、「卵製品はOKだが、魚や肉は食べない」という食生活を送ります。
ラクト・ベジタリアンの場合は、「乳製品はOKだが、魚や肉は食べない」という食生活を送ります。
5.ラクト・オボベジタリアン
もっとも多くの人に受け入れられているベジタリアンが、この「ラクト・オボベジタリアン」です。
これは、「卵製品も乳製品も野菜も果実も臭いのあるものも食べるが、魚や肉は食べない」というスタイルです。
多くの人が思い描く「ベジタリアン」はこのかたちです。
なおこのラクト・オボベジタリアンより制限がゆるやかなものとして、「ペスコ・タリアン」「ポーヨ・ベジタリアン」「セミ・ベジタリアン」があります。彼らは、「魚製品もOK」「鶏肉と魚はOK、牛や羊や豚肉は避ける」「基本的には菜食主義だが、ときどきは動物性の食べ物もとる」というかたちです。
このあたりになると「野菜を中心とするけれど、部分的には肉食もする」という食生活になります。
食生活は、明確な正解を求めるのが難しいものです。
ただ「ベジタリアンのカテゴリー」を知ることで、より自分にあった食生活を選びやすくなるでしょう。