子宮筋腫を小さくするには、主食はパンでもなく白米でもなく、玄米です!
と、婦人科サロン発祥の地「ワンドマユ」では口を酸っぱくしていつも言っているので、玄米に変える人は多いのですが、よく聞かれるのが、
「玄米って農薬がついてそうなんですけど、大丈夫ですか?」と言うもの。
え?!そしたら白米には農薬ついてないんですか?それなら、”この白米は農薬なし”ってどの白米にも表示できるし、書いたほうがより売れるのに書いてないのはなぜなんでしょうか〜。
目次
玄米にも白米にも含まれる残留農薬について
白米にも残留農薬がついている
米で、残留農薬(食べ物に残っている農薬)が一番ついているのは、もみの部分で、次に多いのが糠(ぬか)部分。
白米は糠を取り除くので、農薬はついていないと思いがちですが、ある研究によると、「玄米に残留している農薬のうち40〜106%は糠とともに除去され、白米に残っていたのは10〜65%の範囲」と記されています。
糠を取り除いても、農薬は残っていると言うことです。
玄米に含まれるミネラルが農薬問題を軽減
「ガン食治法・がんは恐くない」の著者で国際自然医学会会長の森下敬一博士は、このようなことを言っています。
「通常、表皮や胚芽の部分に農薬が多く残留し、白米よりも玄米の方が体内での残留が多いという現代栄養学者は言うが、 白米と玄米の体内農薬残留を調査した結果、玄米を食べた人より白米を食べた人の方が農薬が多く残っていたというデータがある。
だから玄米の農薬は気にする必要はなく、白米よりも玄米の方が安全でミネラルが多く理想の主食だ」ということ。
玄米には、放射能をも排除できるデトックス力もあり、玄米自体が玄米についている農薬を排出してくれるという素晴らしい働きをしてくれます。
しかし、白米にはデトックス力がないため、残留農薬はそのまま体内に入り蓄積されてしまうのです。
農薬の約20%は体内に蓄積される
体内に入った農薬は体の維持機能によりある程度は排泄されますが、20%前後は体内に蓄積されるといわれています。
しかしこれは、”人体機能が正常な状態”においての値なので、子宮筋腫などがある場合で、排泄力が落ちている場合は、これよりも多くの量が蓄積することが考えられます。
体内に蓄積した残留農薬が私たちの体に与える影響には様々なものがあります。ネオニコチノイド系(世界で使われる殺虫剤)の農薬に関する体への影響は、
「人体に取り込まれたネオニコチノイドは、人の意識、情動、自律神経を司る脳の扁桃体に存在する神経伝達物質の一部に作用するため、動悸、手の震え、物忘れ、不眠、うつ、自傷や攻撃などの情動、焦燥感など、さまざまな症状となって現れます。
また、記憶障害や、免疫機能の障害(風邪、喘息・アトピー性皮膚炎・じんましんなどのアレルギー性疾患、皮膚真菌症・帯状疱疹などウイルスや真菌などの病原体による疾患、関節リウマチなど)の誘因となります。」東京女子医科大学東医療センター麻酔科医師 平久美子氏
「懸念されるのが、胎児、小児など脆弱な発達期脳への影響です。胎児期から青年期にいたるまで、アセチルコリンとニコチン性受容体は、脳幹、海馬、小脳、大脳皮質などの正常な発達に多様に関わっています。
ネオニコチノイドはニコチンをもとに開発された農薬です。ニコチンは胎盤を通過しやすく、母親の喫煙と胎児の脳の発達障害との関連を指摘する報告は多いのです。タバコに由来するニコチンは禁煙で回避できるが、規制が不十分な食品中のネオニコチノイドは回避しずらいのが現状です。」 東京都神経科学総合研究所 木村-黒田純子氏
「ヒトの脳の発達は、多種類のホルモンや神経伝達物質によって調整され、数万の遺伝子の複雑精緻な発現によって行われます。ネオニコチノイド系など農薬類は、環境化学物質の中でも特に神経系を撹乱し、子どもの脳発達を阻害する可能性が高いのです。
生態系や子どもの将来に繋がる重要課題として、農薬については予防原則を適用し、神経系を撹乱する殺虫剤については使用を極力抑え、危険性の高いものは使用停止するなどの方策が必要です。」東京都神経科学総合研究所 黒田洋一郎
(いずれも「ダイオキシン国際会議ニュースレター」より抜粋)
農薬は自然のものではないので、悪影響があるのは当たり前。神経系に影響があるということは、ホルモンバランスも乱すことになり、子宮筋腫や乳がんなどの婦人科系の疾患の原因となります。
残留農薬とポストハーベストについて
農薬は安全という日本の主張
残留農薬とは、食物に残った農薬のこと、ポストハーベストとは、収穫後の農産物に使用する殺菌剤、防かび剤のこと。これら2つが私たちに直接関わる農薬問題です。
日本では残留農薬やポストハーベスト農薬について、
- 1日の摂取許容量を定めている為に安全である
- 農薬残留量には基準値が設定してあり、健康に影響がでないように管理されている
- 日本では収穫後の作物にポストハーベスト農薬を使用することは禁止されているから安心である
と言っています。じゃあ大丈夫なのね?と思ってしまいそうですが…、これには基準や法律の落とし穴が。
日本の農薬基準がおかしい
ネオニコチノイド系殺虫剤であるアセタミプリドの残留農薬基準値を例にして、他国と比較すると、日本ではイチゴの残留農薬基準が3ppmと定められているのに対し、米国では0.6、そしてEUでは0.01と定められています。さらに、ブドウでも日本は5ppmなのに対し、アメリカ0.35、EU0.01。
いかに日本の残留農薬基準値が緩いかがわかりますね。水で洗う事で残留農薬を軽減させる事も可能ですが、ネオニコチノイド系農薬・殺虫剤は水溶性のため、食品の内部に浸透している場合が多く洗い流す事ができないと言われています。
ポストハーベストは食品添加物
収穫された農産物は、輸送や貯蔵中にも虫の害を受けたり、腐敗や微生物の発生による汚染、発芽などにより品質が落ち商品価値がなくなるということがあります。
こうした被害を防いだり品質を保持するために収穫後に農薬を使用することがあり、これをポストハーベストといいます。
特に海外からの輸入品にはたくさんのポストハーベストが撒かれているため、海外の野菜や果物は危ない、というイメージを持っている人もいます。そのため国産の作物でポストハーベスト農薬の心配をする人はあまりいません。
実際に、日本では収穫後の作物にポストハーベスト農薬を使用することは禁止されています。しかし、ここに落とし穴があります。
日本ではポストハーベスト農薬に類する防カビ剤や防虫剤は、食品衛生法により、なんと”食品添加物”として扱われるのです!
果物などに腐敗を防止し保存性を高めるために薬剤が処理されることがありますが、これは農薬と同じ成分を持っています。しかしこれが食品添加物として扱われます。
いくら食品添加物という分類をされても、農薬は農薬。危険性は変わりませんし、ダイレクトに体内へ入ってきます。非常に恐ろしい事実です。
健康には悪影響でも農薬を使う目的とは
農薬を使用するのは安定した収量を得るため
農薬を使用する目的として、まずは安定した収量を得るというのがあります。
これは作り手である農家視点の目的であり、流通業者たちのニーズを満たすために他なりません。
安定した収穫を得る必要があるのは、安定した量を日本中に安定した価格で流通させるためです。もし農薬使用を一切禁止した場合、収穫量の現象により流通量が激減し、価格は一気に高騰しますよね。
これでは消費者が困るわけで、言ってみたら”消費者のためにも”農薬を使うのです。(健康以外のニーズに応えている)
その農薬、実は、日本では約4200種類もの農薬が登録されています。”農薬”と一言で言っても実は多くの種類があり、その分類の仕方も様々です。
使用目的でおおまかに分類すると下記の4つとなり、それぞれ使用する目的も明確です。
- 殺菌剤・・・農作物に発生する病気から農作物を守る目的
- 殺虫剤・・・害虫から農作物を守る目的
- 除草剤・・・農作物の生育を悪くする雑草を防ぐ目的
- 植物成長調整剤・・・植物の背丈を抑制したり種なしぶどうを作る目的
- 殺そ剤・・・ネズミなどを退治する目的
日本のように雨が多く高温多湿な気候は、病害虫や雑草が発生しやすいので、使用が増えてしまうということもどうしてもあります。また、ハウス栽培などは旬に関係なく、病害虫の発生しやすい時期に収穫するため、農薬が必要になる場合があるのです。
虫食いのない見栄えの良いものを作るため
“虫食いのない見栄えの良いものを作る”のも、我々消費者が求めていることですよね。
少しでも色むらや虫食いがある作物は消費者が選ぼうとしません。そのため小売業者も仕入れようとしません。手に取ってもらえる作物を作るには、見栄えがよい、という基準が重要な要素なのです。
労働力を軽減するため
少子高齢化社会のなかで農家の平均年齢がどんどん上がっていることや、農業就労者の現象により、労働力を軽減することも必要なため、農薬を使用し、安定した収穫ができ、手がかからないようにすることはどうしても避けられないところです。
子宮筋腫の改善のために無農薬、オーガニックは正しい?
無農薬は本当に安全か
農薬問題を突破する一番カンタンな方法は、無農薬を選ぶことです。例え食事内容が良かったとしても、農薬まみれ、添加物まみれだと意味がありません。
内容とともに”質”がものすごく大事です。
そもそも、子宮筋腫を小さくするための食事は”少食”にしないといけませんが、少食にすればするほど、1回分の質がとーっても大事!
少食と言って、1日にパン1個なんて死んだも同然です 笑
食事内容を変えるのなら、ぜひ質にもこだわってみてください。玄米だけでなく、野菜や果物などの農薬も考えてみましょう。
少し高くつきますが、健康には変えられません。
ただ!そんなことを言っても、無農薬というのは、”栽培期間中のみ農薬を使用せずに栽培された農産物のこと”を指している事が多いのですが、明確な基準があるわけではありません。
また農薬を使用しないのは栽培期間中のみであり、前の年に同じ畑で農薬を使って栽培していた場合には、畑に残留している農薬の心配はあります。また農薬を使用しなければ化学肥料は使用してもよい、などとされる場合もあったり、実際には土壌に農薬が残っていたり、他の畑から飛散してくることも考えられます。
このように状況がはっきりせず紛らわしいので、現在は無農薬という表示は禁止されているのです。
無農薬が難しいなら有機栽培
種まき、または根付けする前の2年以上、多年作物は最初の収穫前3年以上は、化学肥料や農薬は使用せず、(堆肥などで)土づくりをした田畑において生産された農産物のことです。
国が認定した登録認定機関によって「有機JAS認定」を取得したものに「有機」という表示ができます。
よく似た表記に「有機栽培」「オーガニック」など、少々まぎらわしい表現のものもありますが、こちらの表記に対する規制はないため生産者の方を信じるしかありません。
「有機JASマーク」には認定獲得のために多額の費用がかかることで、必然的に野菜の価格も高くなります。また「有機JASマーク」認定基準の中には、使用してもよい農薬というものがあり、無農薬で作られているわけではないものもあるということなので勘違いしないように。
減農薬はどうか
減農薬というのも基準が曖昧です。「周辺地域と比較して5割以上農薬を減らして栽培した野菜のこと」をさすことが多いです。「周辺と比較して」という非常に曖昧な定義であり、たくさんの農薬を使って生産している地域での「減農薬」であれば、あまり意味がありません。
農林水産省の特別栽培農産物に係る表示ガイドラインでは、
- その農産物が生産の原則に基づき、生産された地域の慣行水準に比べて、節減対象農薬の使用回数が5割以下、化学肥料の窒素成分量が5割以下で栽培された農産物・・・特別栽培農産物と一括表示をすること
- 農薬の不使用や節減について・・・「農薬:栽培期間中不使用」「節減対象農薬:○○地域比○割減」などといったより明確な表示を用いること
と定めています。
ちなみに、キャベツは通常20回以上農薬散布されることが多いので、10回散布しても「減農薬」となります。
言葉だけでは選べませんね…。
どれも怪しいなら顔の見えるお店で
農薬に敏感な人が増えたことで、あちこちで、産地直売所やファーマーズマーケットが開催されるようになりました。
このように、生産者の方と話しながら購入できる場所も増えているので、実際の栽培方法を聞きながら、信頼できる生産者の方から購入するのが一番安心でしょう。作り手の顔が見える野菜というのは、本当に安心でき感謝して頂けるものですね。
他にも直売所やファーマーズマーケットには、旬の安心野菜をお手頃価格で手に入れられるというメリットがあります。
農地直送や有機野菜宅配を利用する
野菜や果物などの産地直送便や有機野菜などをまとめて宅配してくれるサービスも増えているので利用してみてはいかがでしょう。
契約農家から生産方法がわかる作物のみを扱っているところや、地方色豊かな食材をセレクトしてくれるところなど、いろんなお店があります。サービスを選ぶ際は、HPや実際の購入者の口コミなどを参考に、本当に信頼できるところを探してみてください。
毎日の少しずつの選択があなたの体をつくり、健康をつくっています!食べたものが体になるのですから、とても大事なことです。
せっかく子宮筋腫のために食事内容を改善したのなら、ぜひ質にもこだわってみてくださいね。