ファスティングとは、日本語では断食と言って、食べない健康法として近年人気を集めています。
断食というと過酷なイメージもあり、一昔前は修行のようなイメージでしたが、今ではやりやすいファスティング法もたくさんあったり、何よりセレブや有名人もやっていたりすることから、イメージはガラリと変わりました。
実は、セレブがファスティングをやりたくなるのにはワケがあって、若返ったり健康になったり、元氣になれるからなんです。
こちらでは、ファスティングについて入門編として基礎の基礎を解説します。
目次
ファスティングとは
ダイエットではなく健康法
ファスティングとは、痩せるためと思われている方もいらっしゃいますが、ただ単なるダイエット法ではなく、体をリセット・デトックスし、細胞を活性化させることができるシンプルかつ合理的な療法です。
ファスティング をすると、毎日休みなく働き続けている内臓に休息を与えることができ、その休息期間により、体はそれまでに溜め込んでいた有害物質を体外に排出することができるようになります。
不要な物を排泄・デトックスを行う事により、体が軽くなり、調子も良くなり、心にも変化が起こります。
ファスティングの主な効果は、
- ダイエット効果
- 美肌効果
- 体力回復
- アンチエイジング効果
- 頭が冴える
- 不調からの回復
などが挙げられ、
- 免疫力が高まったことで風邪を引きにくくなった
- 血液がきれいになったことで、それまで検査で異常値が出ていた値が、薬に頼る事なく正常値に戻り病気を防げた
- 感覚が鋭くなることで味覚も鋭くなり、素材の味がより美味しく感じて、塩味も控えめで良くなった
など人によって感じる具体的なメリットは様々です。
有名人で言うと、元プロ野球選手の落合博光さんは、ファスティング後に43歳で21本のホームランを打つというシーズン最多ホームランの最年長記録を更新しました。
他にも、アントニオ猪木さん、プロゴルファーの横峯さくらさん、野球界ではダルビッシュ有さんといった一流のアスリートもファスティングに取り組んでいます。
海外では、ガンや循環器系疾患の治療にファスティングを利用する、自然療法を中心とした医療施設もあります。ガンの治療に関しては大量の人参ジュースを用いるゲルソン療法など、日本ではまだ知名度が低いですが世界的には1つの選択肢として考えられ始めています。
ただ痩せるだけでなく、ファスティングが単なる体重減少を目的としたダイエット法ではない事がわかるでしょう。
ファスティングを成功させるために必要なこと
多くのメリットがあるファスティングですが、その反面、方法や注意点、体の仕組みを理解しないまま安易に取り組み、失敗される方が多いのも事実です。
これはファスティングという方法に問題があるわけではなく、正しい知識を知らないからなだけ。
ファスティングを行い最大限のメリットを享受するために必要な要素は、生体理論、デトックスのポイント、ファスティング中に取り組む事、復食期の注意点…などたくさんあります。
事実、しっかりと知識を付けた方のファスティングの成功率は格段に上がっており、ファスティングを生活の一部として習慣化し、定期的にデトックス&リセットする方も増えています。
ファスティングの目的
現代のファスティングは、
- エネルギーを消耗する「消化」を一時、休止させる
- 体内外の「酵素」の力を活用する
- 「代謝」が行われやすい体を作る
- 消化を休止させることにより「排泄」を促す
- 「食生活」を見直す(食べ物をいつ、どのような組み合わせで食べればいいのかを学ぶ)
という点に着目し、必要な栄養素を摂取しながらも、体の不調を取り除こうとする、体本来の機能をしっかりと活用した合理的な健康法。
目的をしっかり持っていれば、ファスティング をやっている意味がわかり(ただ食べないということにならない)、ファスティング効果を最大限に受けることができるでしょう!
ファスティングで体が得られるメリット
体ではこんなことが起こっている
人間の体は、消化、代謝、排泄という活動をして生命を維持しています。
私たちは日々、当たり前に食べていますが、実は消化に大きなエネルギーを使っています。
消化にエネルギーを費やすことにより、体を健康的に維持するために本来必要な代謝や排泄に使えるエネルギーが失われてしまいます。
消化にエネルギーを使いすぎた為に、本当に必要な細胞の入れ替えや不要物のデトックス、老廃物の排泄などが出来なくなってしまいます。(この”エネルギー”は、”酵素”と言い換えることもできます。)
これにより、私達の体には入れ替えが出来なかった古い細胞が日々少しずつ残る事となり、排泄できなかった老廃物も蓄積されていきます。
老廃物は毎日生まれるので、1日排泄できないと次の日も、その次の日も、毎日毎日少しずつ積み重なっていくのは想像できますね。この小さな蓄積がやがて数年後、数十年後には、なんらかの不調や病気の要因となります。子宮筋腫もその一つ。
こうした消化を、ファスティングを行い食事を制限することで一時休止させれば、代謝や排泄にエネルギーを注ぐことができるようになります。
その結果、余剰に溜め込まれていた脂肪などが代謝に用いられはじめ、体に溜まっていた老廃物や不要物がどんどん体外に排出されていくのです。
こうして細胞レベルで体をリセットし、体が本来持っている「生命を維持する」ための機能を正常な状態に戻そうとする方法がファスティングです。
心も変わるファスティング
ファスティングでは、一定期間の食事を制限することによって、食事に対する感謝の気持ちや、それまでの食習慣等への反省の気持ちが芽生える方が多く、食改善の習慣もつきやすくなります。
普段当たり前のように口にしていた食を断つことで、食事(食材)を作ってくれた人や食事が頂けることへの感謝、栄養的には必要のないものを簡単に摂り過ぎていることへの反省、素材本来の味を改めて感じられるようになる、など思考や感覚などがとぎすまされてくる効果も期待されます。
ファスティングは、空腹を感じる事から精神的にも昇華していくという素晴らしい健康法なのです。
ファスティングの種類
期間でみるファスティング
ファスティングを行う期間は、半日~長期と様々です。目的やその時のスケジュールに応じて選択することもできます。具体的なファスティングの実践期間としては下記のようなものがあります。
- 半日ファスティング・・・朝食に固形物を食べない、午前中をファスティングドリンクや酵素食品で過ごす等
- 1日ファスティング・・・1日固形物を食べない、1日ファスティングドリンクや酵素食品で過ごす等
- 週末ファスティング・・・金曜の夜から準備を始め、土曜と日曜の午前中までファスティングドリンクや酵素食品で過ごし、日曜の午後を復食期とする等
- 月のリズムでファスティング・・・満月、下弦、新月、上弦の月の夜だけファスティングドリンクや酵素食品を食べるファスティング
- 3日ファスティング・・・準備期間と復食期を合わせた9日間を予定し、中3日間をファスティングドリンクや酵素食品とたっぷりの水分でしっかりファスティングする方法
- 3日ファスティングの方法で期間を6日、14日、21日 と増やしていく方法 など
基本的に3日ぐらいまでは1人でも安全に行うことができるのですが(基礎知識をしっかり学んだ上で)、それ以上の日数を行う場合には、ファスティングを熟知した医師などの専門家の指導やアドバイスを求める方が安心です。
実践場所でみるファスティング
実践場所というのは、自宅で行うか、ファスティングの専門施設や合宿的なイベントを利用するかなどの違いです。古くから「断食」を実践提供をする施設はありましたが、近年ではヨガなどと合わせて取り組めるリトリートのような形態も増えています。
- 自宅・もしくは職場・・・普段の生活にそのまま取り入れ、手作りやお店で手に入れられるフレッシュなファスティングドリンクを利用する、など
- 断食道場や禅寺・・・古くから断食を実践できる施設として運営してきた場所など
- ファスティングプログラムがある宿泊施設・・・ホテルやペンションなど、宿泊施設側がファスティングプログラムを提供している場所など
- 宿泊施設付きヨガスタジオ・・・ファスティング期間中、ゆったりとヨガに取り組みながらファスティングを行える場所など
- 主催者が期間限定で行う合宿形式・・・ファスティングの知識を持った人が宿泊施設を借り、数人〜数十人同時に行うリトリート形式のファスティングなど
用いるものでみるファスティング
現代のファスティングは全く何も食さない従来の断食とは異なり、必要な栄養素は摂取しながら取り組めるため実践しやすいというメリットがあります。
ファスティング中に取り入れる物には、いくつか種類があります。
- コールドプレスジュース(低圧ジューサーで手作りしたフレッシュジュース)
- ファスティング用の酵素ドリンク
- 手作りの酵素シロップ
- 甘酒
- レモネード
- スムージー・・・など
基本的にファスティング中に用いるのは、消化に負担をかけないドリンク。
スムージーは他のものと異なり、食物繊維が含まれているため腹持ちがよく、自分でも作れるので、ファスティング初心者の方には取り組みやすいです。
レモネードを用いたものは、ビヨンセなど海外セレブが取り入れているマスタークレンズというファスティング法です。
期間や場所、用いるものを賢く選んで、自分にぴったりの方法でやってみたいですね。