「ベジタリアン(ビーガン)の生活を続けていると、たんぱく質が足りなくなりそうだ」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。
たしかに、肉類はたんぱく質を豊富に含むものであり、栄養補給の面でも非常に有効なものでもあります。
しかし、「肉を食べなければ、たんぱく質をとることができない」と考えるのは誤りです。なぜなら、たんぱく質は肉以外の食べ物にも含まれているからです。
ここでは、「ベジタリアン(ビーガン)の人がたんぱく質をとりたいと考えたときに、取り入れるべき食べ物」について解説していきます。
人間が1日に摂取するべきたんぱく質量とは?
人間が1日に摂取すべきたんぱく質の量は、成人男性で60~65グラム程度、女性ならば50グラム程度が目安だとされています。なお、妊娠中の場合は、妊娠の週数に応じて、多めにたんぱく質をとる必要があります(最大でプラス25グラムが目安です)。
この「たんぱく質50グラム」は、だいたい鶏もも肉300グラム程度でクリアできる数値だと考えてください。鶏肉は非常に食べやすく、安価であるため、たんぱく質を必要とする人によく選ばれています。
ちなみにたんぱく質量だけを見れば、ゼラチンやふかひれ、かつおぶしなどが鶏肉よりも上位にきますが、これらを大量に摂取することは現実的ではありません。
そのため、「食材」からとることを考えるべきです。
ベジタリアン(ビーガン)の人のための食材とは
しかしこのように優秀な鶏肉は、ベジタリアン(ビーガン)の人は食べられません。そのため、ほかの食べ物から摂取することになります。
もっとも良いのは、やはり「大豆」でしょう。大豆は「畑の肉」とも呼ばれるもので、非常に多くのたんぱく質を含みます。また、これを加工した食べ物も豊富にあるため、選択肢に困ることはないでしょう。豆腐ならば2分の1丁で1日にとるべきたんぱく質量の6分の1程度をとることが可能です。
また、「完全食品」として取り上げられることのある卵にも、たんぱく質は含まれています。完全な「ビーガン」であればこれは摂取できませんが、「卵や乳は許容する」という人ならば食べられますね。
「主食からもたんぱく質をとりたい」と考えるのであれば、オートミールがおすすめです。オートミールは、100グラムとることで1日に必要なたんぱく質摂取量の4分の1程度を補給することができます。
「ベジタリアン(ビーガン)だから、たんぱく質量が足りない」と考えるのは誤りです。食材を選べば、1日に必要なたんぱく質を補うことは十分に可能なのです。